正しくは「腐女子は“サイトやブログで”イベントレポートをしないのか?」だと思う - お客様感覚だからこその買い専イベントレポート

腐女子はイベントレポートをしないのか?あっとまーく・いんくりめんとさんより)

毎年コミケやビックイベント後には、参加者やスタッフのブログを見て回るのが好きだ。でも気になるのはあまりに女性のレポートが少ない事。むしろ全くと言っていいほど見当たらない。コミケは男性の方が多いと思われているが、実状は女性が6割程度。3日間開催の場合、1日目、2日目の参加者は女性ばかり目にする。そして1、2日目のレポート言えば、企業スペース、痛車、コスプレ位なものだ。
確かに男性向けと女性向けの文化の違いはわかる。わかるけれども圧倒的に少なさ過ぎる。
腐女子やオタク女子のレポートや日記がもっとあって欲しい。不明瞭で陰に隠れている女性参加者の実態や書い手の本音が見てみたい。

http://anond.hatelabo.jp/20080903145930

逆に詳細なイベントレポートを書く動機っていうのがよく分からない。
ああいう場はそこに参加した人達だけで、内々のネタを共有できるのが楽しいんじゃないの?

http://anond.hatelabo.jp/20080903150539

うん、内輪でやる楽しみもわかるんだけど、自分の買った物の多さを誇示するとか、バカさ加減をあえて露呈する男性参加者のような女性がいてもおかしくないと思ったんだ。
男女比があまりに激しいので不思議に思うんだよね。

http://anond.hatelabo.jp/20080903145930

部外者にそんな事を知られたくないから目立つようには書かないし、書く事が許されない雰囲気になっているだけ。
あれだけ隠れろ隠れろ・検索避け検索避けと煩い女性同人文化を思えば当たり前。
そもそも女性の場合男性と違って完全買い専は少ないし、
サークル主や同人サイト持ちの人は迂闊なコミケレポートなんて書けない。

http://anond.hatelabo.jp/20080903181835

書けないっていうと、書きたくても書けないようなニュアンスになってしまうが、
実際女性参加者でコミケレポート書きたいと思う人はいないだろ。

http://anond.hatelabo.jp/20080903182227

書きたい人が居ても、精々内輪のみ公開のオフ会レポート的なものであって
(小さくて平和なジャンルだとある。コミケ後○○さん△△さんetcと打ち上げしました楽しかったです、とか)
「○円使った!」「○○の本を買った!」とかは書きたくもないだろうね。
そもそもそれを書きたがる男性の気持ちがさっぱり分からないし。

コミケットへ行った事のない私が語るのもなんですが、
要点としては

  • 買い専のブログ率の高さと、
  • 買い手側にあるお客感覚(?)、
  • そして男性オタ文化がオープンしやすいこと

が挙げられると思います。

自己表現としてのイベントレポート、狩場としての即売会

そもそもイベントレポートってなんやねん、と思っていたら追加で説明がありました。

http://anond.hatelabo.jp/20080903145930

腐女子コミケの日記とか書いてるよ。検索よけしてるから引っかからないだけだと思う
あと未だにブログじゃなく日記CGI使ってる人が多いってのも理由かな。

http://anond.hatelabo.jp/20080904115241

日記とレポートは違うぞ?
買った物の戦果を公表したり、その後の様子を詳しく書くのがレポート。
よく抱き枕買いましたー(自分の部屋で使ってるところの画面)とかの、アレ。
日記でやってるのか、どういう同人誌を買いましたーとか。

トピ主男性オタクさんがとても偉そうにのたまうように、イベントレポートというのは感想日記ではなくて。「自分の買った物の多さを誇示する」ものなのだそうです。
つまり、そのイベントレポートというのは、自己表現や自己顕示のためのものだということになります。


腐でも、公式のイベント(ライブなど)についてなら詳細なレポートを書く人はいますし。
同人に絞らなければ●●を買った!という自己顕示(男性のそれと同じかどうかはわかりませんが)をブログでする人も少なくないです。


でも、女性向同人コミュニティー内でそれをやろうとするのは、正直ハードルが高すぎると思います。その理由は次で説明します。

要は、距離感なんです。

男性向であれば、即売会というのはお祭りの屋台ゾーン感覚で、単純に買い手のお客である自分⇔売り手であるサークルさんという図式になると思います。
一方、女性向は(腐女子だけに限りませんが)良くも悪くも内輪的なコミュニティであるため、単純に売り手/買い手では割り切れず交流相手としてのつながりがあります(ドラマなどに出てくる、子どもを持つ奥様のPTA懇談会をイメージしていただければおわかりいただけるかと)。


そもそも何か作品を提供する側でないと相手様方のサイトにリンクを張ることもできないので、必然的に二次創作の感想に特化したブログは私の知る限りではありませんし*1、基本的に内輪だけの交流なので、大多数に向けて公開する意味が無いし、批判対象として攻撃される危険性を孕んでいることもあって抵抗が強いです。


馬鹿にしてくる非オタの人のために、わざわざイベント日記やを書く人はいないですよね?それと似た心理だと思います。
(この部分について追記しました→男ヲタと腐では非ヲタに対するネット防衛線が違うんじゃない? - 続・なぜ腐女子は“サイトやブログで”即売会レポートをしないのか?


売り手(全体)と買い手(個人)の間に、オフィシャルと普通のファンの間にあるような距離がある男性向コミュニティ?では、買い専でもオープンなブログを持って作家さんのサイトにリンクを貼ることもできるし、
お客様感覚だから、大多数に自慢するための道具として同人誌を使うことができるんだと思います。


余談ですが、このお客様感覚は、ちょっと前に話題になっていた同人誌の買い叩き問題にも通じると思います。
男性向はわかりませんが、サークル通販でDQNな申し込みをしてくる人って、買い専なんだろうなーって思う人が多いですから(私も人のことを言えない場合が多いですがorz)。
サイトの乗っ取りなんかも同じくですね。提供する側とされる側に距離があるからこそ(コミュニティの縛りが無いからこそ)、恥をかきすてられるんだな、と改めて思います。

*1:そもそも感想は直接お相手に伝えられますし