BLと男性向女装漫画は単純比較の対象ではない気がしてきました。〜ホモソーシャルで読み解くおとぎばなし〜

前々から男性向けショタホモ系作品や女装男性系作品とBLが同類にされることがあって非常にもにょっていたのですが、

エロゲメーカーって悔しくないのかなぁ? - マントラプリの生涯原液35度

を読んでちょっと思い浮かんだのでメモします。


先日書いた文章から。

性別受BLが正統(?)派から嫌われる理由 〜BLにヒロイン萌えは無いのか?〜

おそらくですが「男の娘」という言葉を使う人は、その対象が“男”であり、その男が“女装”をすることに強いこだわりがあるのだと思います。
たとえば男性器があること、男性の自意識をもっていることなどが該当するのだと思われます(違ってたらすみません)。

エロマンガの過激な陰部描写から見える、ホモ(ソーシャル)セックスな関係

さっき女の感覚をわかりやすくするためにふたなりにしたり女装少年にしたりという話が出ましたが、むしろ逆なんじゃないか、同じ男に欲情するために女性的記号をまとわせているんじゃないか。受が女キャラであっても、単に外観を女性的記号で囲んだだけで実質は男性なんじゃないかと思いました。

男性向け作品に出てくる「女装男子」や「男の娘」というのは男性であるというのは、たぶん間違いないと思っています(ただし主観によるもので根拠なし)。
おそらくヒロインキャラも、見た目意外は男性なんだと思います。


つまり、男性向の女装作品におけるキャラクターの組み合わせを解析すると

  • 男性向百合系
    • 「設定:女装男性(内面:男性)」と「設定:女性(内面:男性)」
    • 「設定:女装男性(内面:男性)」と「設定:女装男性(内面:男性)」
  • 薔薇族
    • 「設定:男性(内面:男性)」と「設定:女装男性(内面:男性)」
    • 「設定:女装男性(内面:男性)」と「設定:女装男性(内面:男性)」

という組み合わせになり(受/攻の重要度がわからなかったのでスルーしました)。
どの組み合わせにも必ず、外見などの設定が男性であるキャラクターが登場していることになります。


これはやおいやBLが

  • 「設定:男性(内面:女性)」×「設定:男性(内面:女性)」

の物語であって(参照)(ももっと幅広いはずなんだけどうまく説明できない)、
(たとえ女装や女体化があっても、男装女性という設定がほとんど無いように・・・あ、無性や中性もあるっけ・・・)
多くの作品において、外見などの設定が女性であるキャラクターがメインにいないことと比較すると。
単純に男性向の女装男子やショタ作品を、女性向のBLと対称の存在とすることはできないのではないかと思えました。


<!−−上は設定の話、下は内面の話として混同しないこと−−>


同時に、私の求めている「おとこの娘(≠男の娘)ヒロイン」系作品が男性向に無いことが多多あったのは、
たぶんその作品における「ホモソーシャルの世界」の対象(=キャラクターの内面部分)がほぼ完全に男性側だったからなんだろうな、と今更気付きました。


そしてBLとは別腹だと思いたいのも、どちらかのキャラの「設定:男性」の部分に違和感を覚えるからなんだなーと思います。
たぶんこれは801カプvs男女カプvsドリー夢論争にも通じる気がする。


自分にとってはものすごい閃きのような気がしたんですが、
書いてみてもよくわからなかった。