女性差別や性被害に抵抗するために、陵辱ゲームの法規制にも反対する

人権侵害と差別の定義については
法の文脈における「人権侵害」について - 雑記帳
↑のエントリを参考にします。

「陵辱ゲームはそれを恐れる女性に対する人権侵害だと思うか」

A.それが性犯罪によって
 作られた作品であるならば、
 被害にあった方に対する
 権利侵害であるとして
 被害者本人の訴えにより
 認められると考えます。


 それ以外の作品が
 陵辱を題材にしている
 という理由で
 個人への権利侵害として
 認められる事は支持しないと
 考えます。

「陵辱ゲームは女性全体への性差別風潮を助長する」という説を支持するか

A.助長するかもしれないし
 しないかもしれません。


 両方の可能性、
 どちらかというと
 助長する可能性はある
 と考えています。


 ですが助長する可能性自体は
 陵辱ゲームに限らず、
 純愛を題材にした非ポルノや
 女性向のポルノにも
 充分あり得ると思います。

「陵辱ゲームは女性全体への性差別風潮を助長するので、人権侵害/権利侵害である」という説を支持するか

「陵辱ゲームの流通は公権力でコントロールされるべき」という説を支持するか

A. 支持しません。


まず、「性差別風潮を助長する」で言えば、
私は「純愛」を謳うポルノではない作品には
「女性は性的に自主的な存在であってはならない」
という黙認されたルールを感じます。

1. 「かんなぎ」処女信仰者騒動

昨年「かんなぎ」という
作品について
起こった騒動ですが
「ヒロインには過去に交際していた男性がいる可能性がある」
という理由で、
作者である
武梨えり氏に対しての
抗議行動が起こりました。


作者である
武梨氏の単行本を破り壊して
撮影した写真を
インターネットの
大手匿名掲示板に
公開する者が現れたり、
女性全般を指して

  • 「処女は汚れてないから価値がある」
  • 「どこかの男が使用済みにした 中古女に価値はない」

との発言をネットで公開する者も
少なくありませんでした。


↑の騒動が広まったのは
かんなぎ」という作品が
きっかけでしたが、
ネット上の「奇妙な処女信仰」は
騒動の5年ほど前から
既に存在しており、
かんなぎ」はその価値観を
正当化するきっかけでしか
なかった可能性もあり得ます。


また作者の武梨氏が
女性であった事も
彼らにとって騒動を正当化する
理由の一つだったようで
「女なんかにまともな作品が描けるわけがない」
という罵倒もありました。


ではこの作品は
女性全体に対する
差別を助長した作品として
規制されるのでしょうか。


そうであるならば
私はその規制に反対します。


なぜなら「処女」「中古」発言が
差別的発言と認定されたとしても、
今度は差別的な発言を行った
人間の意図や責任を
フィクション作品や作者に
還元することに
なってしまうからです。


そうなった場合、
「女性なのに、そのような性差別的な漫画を書いていたからだ」
という理由で
武梨氏は責められることとなり、
結果として被害を受けた作者が
加害者側の責任を
引き受けなければならない
という
あまりに理不尽な結果になり、
日本国家で
「女性」として扱われる
武梨氏個人の権利を
侵害することにも
なってしまいます。


また、本当に
「奇妙な処女信仰」の女性蔑視な
発言を行った者が
かんなぎ」の読者であったのか?
そして「かんなぎ」の影響によって
差別発言を行ったのか?
という問題点を精査するのは
内心の問題でもある以上
証明するのは困難だと考えます。


読者の中でも少数の人間が
大きく騒いだことで
読者でない多数の人間が
便乗し、
自覚的あるいは無自覚的に
女性蔑視な発言を行っている
可能性もあり得ます。


以上から、フィクション表現自体が
特定個人に対する
人権侵害ではないのに、
性差別的な表現である
もしくは性差別を助長する
という理由のみで
特定の作品が公的権力によって
規制されることに反対します。


また、この件に関して
「差別的なフィクション作品に関わった」
という理由で
武梨氏を被差別者から
除外して考えるという
判断を行われる場合には、
その方の仰る女性差別より
武梨氏個人の擁護を
尊重したいと思います。

2. レイプ表現作品を流通させた者が 性暴力の被害に遭った場合

今回問題となっている
「レイプレイ」以外にも、
男性向け女性向けに関わらず
レイプ表現描写のある
フィクション作品が
日本の市場に流通しています。


また携帯電話や
自分専用PC、
携帯ゲーム機などの
ウェブブラウザの普及により、
以前に比べて
個人でもフィクション作品を
公開することが
容易になっています。


今回問題となった
「レイプレイ」とは違う
文脈ではあるものの、
レイプ表現描写を含む
作品を公開している
個人は少なくありませんし、


男性向のカテゴリで
レイプ表現の含まれる作品を
発表している
女性も存在します。


もし、
その女性のうちの誰かが
直接的に性暴力の
被害を受けた場合もまた、
「差別的な風潮を助長したからだ」
という理由で
(上記の武梨氏の例で
考察した場合と同じように)
加害者の責任を問われることに
なるのでしょうか。


もしそうなった場合
かんなぎ」の例のように、

  • 加害者が被害者の(レイプ表現のある)作品を閲覧したかどうか
  • 閲覧したとして、本当にその作品から影響を受けての犯行だったのか

を精査するのは困難です。


その上、加害者側が
「被害者の作品によって
影響を受けて行動した。
性差別表現のある作品を
公開した相手にも責任がある」
などと弁明する事を
正当化する理由にも
なってしまいます。


そうなってしまうと
被害者に
告訴をためらわせてしまう
理由にもなりますし、


もしくは告訴しても
被害者として
認められなくなってしまう
可能性がありえます。


これは
性産業で働く女性や、
SNSや出会い系サイトで
面識のない男性と
面会した女性が
相手から騙され
性被害に遭わされた場合、


相手を告訴できない状況に
追い込まれたり、
誰にも相談できず
泣き寝入りするしかない状況に
追い込まれてしまうように、


また取り調べや裁判などで、
そういったサイトの利用や
性産業に
従事していた事について、
関係ないにも関わらず
本人の責任として
追及されるなどの
二次被害(セカンドレイプ)を
助長させてしまう件に
酷似していると思います。


そうなった場合、
性犯罪被害者の声が
表に出なくなることで
性犯罪そのものに対する
偏見や二次暴力を
助長する可能性や、


性被害に遭った人が
泣き寝入りするケースを
増加させてしまう可能性も
充分考えられます。


そうなれば
女性差別撤廃のために
行われる表現規制が、
結果として
女性差別自体を助長する
ことになりかねません。


ですから「かんなぎ」の時と
同じように、
フィクション陵辱ゲームに対しても
特定個人に対する
人権侵害ではないにもかかわらず、
性差別的な表現である
もしくは性差別を助長する
という理由のみで
その作品の表現や流通を
公的権力によって
規制することに反対します。


差別の問題を
今回のように
フィクション表現の法規制で
扱ってしまうことは、
差別の問題を
縮小化してしまうことにも
なると思います。


差別の問題は
社会制度や性教育によって
是正されるべきと私は思います。


レイプなどを誘発するかも
しれないのであれば
公権力には
性別を問わず性のことを
相談できる窓口や
避妊法の教育、
被害者支援の強化にこそ
力を注いでいただきたいです。
(もちろん対象は男女問わずです)

余談ですが

私もいつか
表現の自由だ」
という理由で
今回のような規制に
反対してみたいです。

陵辱ゲーム規制を支えているのは「正義」や「優しさ」だと思う

エロゲ規制で女叩いてるヤツちょっと来いでいただいた
id:NaokiTakahashiさんのコメントに対する返答です。

うーん、しかし、たとえば日本ユニセフ協会の言うことにそれなりの正当性を与えているのは、やっぱりマッキノンの提唱したような概念じゃないの?(集団としての女性の人権侵害ってやつ)
俺は誤解してました。日本ユニセフ協会は、リベラルな理屈を理解してないわけじゃない。目的のためなら無視できると考えてるだけだ。それを正当化しているのが、マッキノンの言うような理論では?
名目ではなく、大義名分であり思想的な基盤だと思う。ただ利用されただけとは言えない立場じゃないかな。
ラディカルフェミニズムの主流かどうかは知らんけど、影響力は強いんだなあと、地下猫さんと話してて再認識した。

(コメントの流れは元エントリで)


的外れ または何を今更な
回答だったら申し訳ないのですが…


私は(法)規制などの正当化に対して
お墨付きを与えているのが
マッキノンの理論だとは思わないです。


むしろ逆に足利冤罪事件で
当時取り調べに当たっていた警察官の
ブログが炎上した事件や、
次の日の日記で書いた
コピーしたR18ゲームを売っていた高校生が
女の子牧場されている事件のように
「ルールを破った奴(?)は粛正されるべきだ」
という私刑の正義漢/価値観が
支えているんだと思います。


で、その私刑(今回で言えば規制支持)
を支えているのが
マッキンノンの
「ポルノグラフィは人権侵害である」
という定義が主かと言えば
違うと思います。

もしかしたらここで誤解していたかもしれません。


私の言う
「『ポルノグラフィは人権侵害である』を支持している」
というのは

著者である村瀬ひろみはマッキノン支持に傾いているんだけど、さすがにこの主張をそのまま受け入れたりはしない(忘れてしまったチャイルド・アビューズを思い出そうとすれば、記憶回復療法を巡る馬鹿馬鹿しくも洒落にならない騒動の繰り返しだ)。その代わりにチャイルド・アビューズの意味を拡大する。
現代社会では子供もまたポルノグラフィに囲まれている。この場合のポルノグラフィは性行為の描写とはイコールではなく、少年漫画なども含まれる。その結果、子供はポルノグラフィから「性教育」を受けることになる。男性社会におけるポルノグラフィは、もちろん、女性を男性に支配され搾取されるものとして描く。であるからして、女子はポルノグラフィに傷つきながら、同時に男に都合の良い「性の技法」を覚えていくことになる。これがマッキノンの言うチャイルド・アビューズにあたるのではないか、というわけだ。

ポルノ消費者の女性は犠牲者であるという話 - 気狂いウサギ

という「見方」として 否定してないです、
という意味での支持であって、
地下猫さんとの争点であった
すべてのポルノがそのまま
「人権侵害である」という意味で
支持しているわけではありません。


たとえば先日のエントリに

実写アダルトビデオの撮影中に
モデル女性が何らかの犯罪被害に
遭った事件をどう思いますか

という感じ?(たぶん)の
コメントをいただいて、
(私はフィクションなら
レイプでも惨殺死体解体描写でも
笑えるくらい平気なんですが
実際の具体的な事件で
被害者の名前まで出てくるものだと
文字情報でも直視出来ないので
回答拒否しました)
消してしまったのですが


例えばその事件が
殺人または性犯罪だったと
(勝手に)仮定しての話になりますが。


撮影中にモデルに対する
性犯罪または
殺人事件事件が起こった
という理由で
実写アダルトビデオと
呼ばれるものすべての
販売自体を
規制するのは
道理が合わないですよね


むしろそういう
事件を未然に防ぐためには
販売・流通自体の規制ではなく、
出演者の権利や安全が
保障されることと
被害にあったときの
保護/支援を強化する事が
(申告のしやすさも含めて)
政府の介入として
重要だと私は思っています。


エロゲではないですけれど
けっこう昔に
TVアニメの声優さんが
枕営業させられていた事件が
ありましたが、
ああいった構造を
放置しておきながら
インパクトのある
「陵辱18金ゲーム」に対して
性差別の名目で
(もう既に児ポ法が題目ですが)
政府が介入を行うことのみで
差別にたいする
アクションを行ったと
結論づける事には
同意しませんし、


ポルノという
「表現」であるという
理由を持って
そのまま女性に対する
人権侵害だから
規制の是非を問う
という理屈にも同意しません。


ただ、この件に関しても
自由を主張している人も
規制を主張している人も
性差別の問題から目を背けたり
被差別者に対して
女性差別などあるわけない」
「ポルノが規制されれば性犯罪が増えるぞ」
と更なる抑圧を加えるのであれば
私は差別者だと批判します。
という立場です。


↑は
規制反対派だけへの
批判に
見えるかもしれませんが、
「性的な体を売り物にする
女は人間ではない」
という物言いをする人に
対しても
私は同じ理屈で批判します。
ですからマッキノンの
「すべてのポルノは女性への権利侵害である」
という主義そのものを
支持しているという
訳ではありません
という事です。


閑話休題


で、今回の(法)規制に関して
私刑の正義漢/価値観が
支えているのではないか
という話の続きですが、


(法)規制への動きを支えているのは、
マッキノンの
「すべてのポルノは女性への権利侵害である」
という価値観だけではなく
「綺麗な人間でいなくてはいけない」
という純潔(教育)思想だと思うんです。

  • 犯罪を犯した人間はつるし上げて当然だ
  • 逸脱した奴は自己責任なんだから罰を与えなければならない


こういった
「自分は人間でありたい」

「人間」とは――「日本人」であり、「男」であり、「中流程度以上」であり、「異性愛者」であり、「五体満足」であり、「潔癖」である、ということ。 この当たり前の基準こそが「匿名」であり、「マジョリティ」であり、「空気」であり、何よりも「自由」なのである

という価値観が
今回のポルノゲーム規制支持を
正当化しているのではないでしょうか。


本来の女性差別自体は
全く取り上げられていない
のに
陵辱ゲームを取り締まる事だけで
問題がないという事に
なってしまっている
という点も、
女性差別撤廃という「表現」が
「正しさ」の名目だけにしか
必要ないからだと思います。


また、擁護/規制派の人達の両方に
「性暴力被害者に
(性)暴力的なストーリーを
楽しめる人なんて
いるはずがないに
決まっている」
というお優しい思い込みによる
決めつけを前提にされる方が
少なくないことや、
(註:これは楽しむ人も
楽しまない人も
両方いるという前提を無視し、
一元的な思い込みだけで
決めつける事への批判です)


京都教育大学の学生達が
集団暴行をした事件などで
被害者の落ち度ばかりが
責められていた事
などから見える、

女という属性に対する
純潔処女幻想も
ポルノゲーム規制支持を
後押ししている要因だと
思います。


女に対する差別/蔑視と
潔癖な人間でありたいという
純潔主義が噛み合いやすい
からこそ、
Equality Nowの主張と
自民党の対策チームや
日本ユニセフ協会の主張は
とても相性がいいのではないでしょうか。


今回のレイプレイ規制や
ボーイズラブ漫画が理由となった
アイオワ州の漫画収集家逮捕事件、
そしてこれまで
日本で国内で行われてきた
フィクション表現に
対する規制や取り締まりは、

女性/児童に対する人権侵害だから

という理由で
支持されている訳ではなく

青少年(男性)の
健全な性指向であるべき
「正しい異性愛」を歪めるから
有害なのだ

という理由で支持されてると
思います。


最初はNaokiTakahashiさんの
仰る通りに
マッキノンから
距離があることを表明する
つもりだったんですが、
キャサリン・マッキノンの擁護を読んで
その必要はないのかなと
最終的に判断しました。


私のような者の意見は
規制に反対する人にとって
邪魔にしか
ならないのでしょうが、
今回のレイプレイ騒動も
色々と思う事が多かったので
書いています。


私自身の
ちっぽけなプライドの高さから
罪人扱いという印象を
押しつけた点については
申し訳ありませんでした。
改めてお詫び申し上げます。

男でも女でも安心してエロゲを楽しめる社会を目指してほしい

昨日のエントリ
書いてる時に、
コピーした
成人向けPCゲーム
(以下エロゲ)を
1タイトル数百円で
売っていた高校生が
vipperから突撃されて
写真や個人情報を
公開されるという
事件がありました。


私刑って怖いですね。
個人情報って
絶対晒しちゃダメなんだなと
改めて思いました。


「未成年の健全な育成を阻む
このようなわいせつ物や
インターネットは
社会から排除すべきである」
という規制の後押しに
ならないといいですね^^


社会の定めたルールの中で
裁かれるべきだと思う
夜神パパ派の私は
一対多数の「私刑」に
疑問を感じました。


「みんながやってるからいいんだ」
という感覚は、
この高校生にも
鬼の首を取ったかのように
騒ぐVIPPERたちにも
共通するのでは
ないかと思います。


もちろん高校生や
vipperの人ひとりひとりには
自分のしたことの責任を
取って欲しいと思いますし、
身元がばれなければ
いいという価値観が
広まって欲しくもないな
とも思います。

エロゲ規制に対して何ができますか

閑話休題


公権力による
エロゲ規制の圧力に
対抗するために
取れる行動は
みっつあると思います。

1. 規制を受け入れる

そのままですね。


エロゲの表現は
差別的だから
存在させてはいけないんだ!
という主張を
そのまま受け入れて 自粛する。


今回EOCS(コンピュータソフトウェア倫理機構)が採択した
自主規制のように、
隠れてこっそりやる
というのも
一つの手法なのだと思います。

2.規制の内容に対してだけ文句を言う

昨日批判した行動です。
問題の本質を無視して
叩きやすい部分に対して
八つ当たりをする。


たしかに憂さは
晴れると思いますが、
規制圧力自体の「正当性」が
揺らぐことは
ないと思います。

3. 現実に行われている差別を追求する

昨日提示したとおり、
イクオリティ・ナウ
自民党チームの
声明文では、
実際の女性差別
問題にされながらも
取り組む対象として
明示されていたのは
「フィクション創作物の規制」
でした。


↑の問題点に関しては
「実在する個人に対する差別行為ではないから、女から文句を言われる筋合いはない」
と言う事ができると思います。


ですが逆に、
「現実の差別を問題にし、解決するために行動すべきだ」
と指摘することも
できるのではないでしょうか。

性暴力被害者でも安心してエロゲを楽しめる社会を目指してほしい

例えば今回のENの声明では、
痴漢や中絶(望まない妊娠)といったものが
問題提起されていました。


痴漢ならば満員電車の解消
(タイムシフト制の促進・
都市集中型生活圏の見直し)や
望まない妊娠であれば
きちんと避妊の方法を
教える性教育
推進させること。


また、性被害者に対する
支援の強化などを
逆に政府側に要求する事も
出来るのではないでしょうか。


今はせっかく多くの人に
ネット環境があるのですから
性に関する悩みなどを
フリメや非通知・skypeなんかで
男女年齢問わず気軽に相談できて
医療機関や行政サービスと
ちゃんと連携してくれる
サービスが
出来て欲しいと思っています。
(絵空事だし
実現してもすぐ
天下り先になりそうだけどね!)


たぶん差別も性犯罪も
社会から無くなることは
ないと思います。


ですが、
たとえ起こったとしても
被害にあった人が
安心して「差別的な表現」のエロゲを遊べる。
楽しんで「差別的な表現」のエロゲを作れる。


そんな社会を
目指して欲しいなと
今「エロゲ」や「表現の自由」を
一生懸命擁護している人達や
一生懸命批判している人達に
お願いしたいです。


性犯罪の被害者は
女性だけではないのですし。

エロゲ規制で女叩いてるヤツちょっと来い

イクオリティ・ナウの声明文から始まった
エロゲ規制の動きについて
女がうるせえだのフェミニズムがどうこうだの
活発に議論(笑)が交わされているようですが
大事なことなので先にはっきり言っておくと


(イクオリティ・ナウはわかりませんけど)
少なくとも自民党の対策チームや
児ポ法関連に絡めて報道するマスコミ関係は
言論規制することを前提にして
動いています。


彼らの目的は
女性差別の撤廃などではありません。
むしろ女性差別を出汁にして
本来の目的である
言論統制を推進しようとしています。


そもそもイクオリティ・ナウの声明文を読むならば

東京では2005年に、20代から30代の女性のうち64%が公共交通機関上で痴漢に遭ったという調査結果が出てのち、地方政府は女性専用車両の導入を余儀なくされた。多くの回答者が、ここ12ヶ月の間に数回は痴漢の被害に遭ったと答えた。
(省略)
日本は1985年に「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」(CEDAW)を批准し、最近では2003年CEDAW委員会による調査報告が出されており、これはCEDAWに対する日本の遵守の度合いを評価している。この報告では、日本政府は「夫あるいはパートナーからの暴力、性犯罪、売買春、セクシュアル・ハラスメント、またストーキング行為は、女性の人権に対する深刻な侵害である」との認識を示してはいるのだが、日本の法律がストーキングを「その人物に対する愛情あるいはその他の好意的感情を満たすための」あるいは「それらの感情が満たされないがゆえの怨恨による」行為として説明していることについて、CEDAW委員会は懸念を表明している。
(省略)
日本は、CEDAW第五条(a)「両性のいずれかの劣等性若しくは優越性の観念又は男女の定型化された役割に基づく偏見及び慣習その他あらゆる慣行の撤廃を実現するため、男女の社会的及び文化的な行動様式を修正すること」に従う義務を有する。加えて、日本国憲法第十四条では法の下の平等を保障し、「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において」差別があってはならないと述べている。

Equality Nowのエロゲに対する声明を訳してみた。(更新あり) - yuubokuの日記 - 断片部

と、「痴漢」という性犯罪が
問題提起されているにもかかわらず

推奨される行動

イリュージョン・ソフトウェアに対し、「レイプレイ」を含む、レイプやストーキングなどの形態の性的暴力を含んだり、女性を貶めるようなすべてのゲームの販売を即刻中止するよう要求する書面を出してください。当該の会社には、よき商行為として、彼らの営為が社会また公共の利益に対して与えうるあらゆる負の影響について考慮する責任があるということを示してください。同様の書面をAmazon Japanにも出してください。以下に示す日本政府機関にも、彼らがCEDAWに対する日本の義務および日本国憲法に従い、女性に対する差別の撤廃、特に「レイプレイ」のような、女性や少女に対する性暴力を正当化し、増長するようなコンピューター・ゲームの販売を禁止するよう要請してください。

Equality Nowのエロゲに対する声明を訳してみた。(更新あり) - yuubokuの日記 - 断片部

解決策として
唯一提示されているのが
「ゲームに対する規制」です。


差別に対する
反差別団体のアクションとして。
そしてそれを受けた
国家の対策チームのとるべき
リアクションとして。


エロゲ規制とは
本当に優先すべき事なのか?と
私は思います。


どうでしょうか。

日本は性犯罪率が低いから文句言うな

で、イクオリティ・ナウ(以下、EN)や
自民党の声明に対する反対の声として
多く見受けられるのが


「日本は性犯罪率が低いからいいだろ」
「エロゲが無くなったら性犯罪が増えるぞ」


というものです。
以前に書いたものの補記になりますが
こういう言動って
確かに「女性」に対する
脅迫にはなると思います。


でも、規制派の人たちに
対してはどうでしょうか。
先ほど↑の方で

女性差別撤廃のために
エロゲ規制が行われ、
言論統制に移行しようとしている

のではなく

言論統制を敷くために
女性差別撤廃が使われて、
エロゲ規制が行われようとしている

と書きましたが。


自民党やマスコミにとって、
女性差別
実際に起きている痴漢問題なんて
どうでもいいんです。


だから「性犯罪が増えるぞ」系の脅迫は
彼らの規制推進の
ダメージになるどころか
むしろ逆効果であり
各所で指摘されているとおり
「エロゲユーザー男性=性犯罪者予備軍」
というイメージを
植え付けるだけだと思います。


少なくとも
エロゲ擁護派=性差別者の
イメージを浮かべた人は
男性側にも少なくないのでは
ないでしょうか。

規制の下敷きになっているもの

今回も含めて
エロ規制騒動を支えているのは
女性差別ではありません。


ザコンな人達のだいすきな
処女信仰も含めた、
純潔教育思想」が
規制の下敷きになっています。


「子どもに性の知識を教える必要はない、
成長するに従って"自然"に覚えていくのだから」


こういった思想を持つ人にとって、
"自然"(笑)な性育成を妨げる
ファンタジーっていうのは
実際の女性が映らない
フィクションだからこそ
ものすごく悪質な"教材"に
見えてるんじゃないかなと
私は思っています。


ですから「表現の自由」を楯に
規制に反対したい人たちの
戦う相手は
少なくとも「怖がる人」ではなく、
「今の性教育」や
「痴漢や性暴力を容認する社会構造」
なのではないでしょうか。


そこまでやる気はないにしても
規制への不満を
「怖がる人」に向けて
八つ当たりするのは
止めていただきたいです。
どうかお願いします。


エロゲの女の子はフィクションですが
「性犯罪が増えるぞ」という
脅迫を向けられているのは人間です。

おとボク!

男の子牧場の朝は早い――


「おはよう、晋平さん」
「ああ、おはよう四郎」
男の子牧場で働く楠木晋平(くすのき しんぺい)は
今年で41になる未婚男性だ。
年の割には身体が引き締まっており
滅多に他人の悪口を言わないことで人気があるが、
彼には浮いた噂の一つも流れていない。


「どうだ、気分は悪くないか?」
今年で30半ばになる
男の子牧場のメンバー・四郎の
毛並みを整えながら、
晋平は優しく問いかける。


20年前、
株式会社はてなという悪の秘密結社のせいで
日本に邪悪なフェミニズムがまん延し、
この国はすっかり女尊男卑になってしまった。


かつて乳速と呼ばれ
男尊女卑の聖地だったこの場所も
邪悪なフェミたちの手によって
男の子牧場にされてしまった。


今や日本・・・いや、フェミにっぽん帝国では
男子は産まれてすぐ「牧場」に隔離され
キチガ・・・「女性様」に取男(めと)られる日を
待ち続けなくてはならないのだ。


「恥ずかしいだろう。ごめんな」
メンバーのミルクを絞ってやるのも晋平の仕事だ。
「いえ・・・すいません」
うつむきながら答える彼を見て、晋平は思う。
彼のような者が一番の被害者ではないかと。


20年前、当時の役人が
天下り先欲しさにエロゲ規制を大々的に行った。
たかだかレイプして中絶させるという内容程度で
怒り狂った邪悪なフェミたちも破壊の限りを尽くし、
表現の自由という
「人間」における最も大切なものを否定したのだ。


この国ではそれ以来 四郎のような若者たちが
自由に搾乳する権利を失ってしまった。


また、クローン技術と人工出産技術が
急激に発達した事で
「四次元最高。惨事の雄鶏(おんどり)とかゴミだろ」
という風潮になりつつある。


「ほら、いい男じゃないか」
晋平は四郎の肩を叩いていう。
四郎は喜んでいるようだ。


四郎にはまだ、男家(ヨメ)入りの話は来ていない。

次回予告 最終話「愛に時間を」

ついに農夫と家畜の垣根を越えて
心を通わせあった晋平と四郎であったが、
四郎に男家入りの赤紙が届いてしまう。


「晋さん おれ、やっぱり男家に行くよ。
 ・・・やっぱりそれが普通なんだしさ」
寂しげにうつむく四郎。
そんな彼を、晋平は優しく抱きしめた。
「お前のおかげでおれはずっと幸せだったよ。
 だからそのぶん もっと もっと
 幸せになれよ。四郎」


だがその一部始終を録画した動画ファイルが
四郎の男家ぎ先・神凪(かんなぎ)家に届けられてしまう。
縁談は取り消され、
相手からはこの恥知らず!と罵られる四郎。


そして2ちゃんねるのヵゎぃぃ速報などに
「ホモとヵ穢らゎしすぎ!産業廃棄物だろwww」
「産 棄 と ゎ 絶 対 に 結 婚 し な ぃ」
などのコミュが乱立。
四郎についてあること無いことが書き捨てられ、
中には破いた四郎の写真を公開する者まで現れる始末。


そういった行為に対し
ネット上で非難が集まるものの、
「家畜の裏切りに失望するのわ仕方ない」
「ぅちは汚物に騙された。被害者だ」
「悲しむ権利まで否定するな」
「やっぱ四次最高ぢゃねwww」
と正当化する声も大きい。


そんな中、連日の騒動に疲れた四郎が倒れてしまい・・・

言い訳

このブログはフィクション・創作であると
銘打ってありますが
同性愛に対し根拠すらない暴言を
何度も繰り返しております。
当事者の方に対し申し訳ありません。


自分が目にして辛かった
言葉の数々なので
拒否反応が多ければ
下げようと思っております。


今回「女性による非難のターゲット」に
「男性同士の同性愛」を選んだ理由は、
2ちゃんねるなどでよく見られる
「非男性に対する差別」
の順列に続く差別or女版が
「非異性愛者に対する差別」ではないか
と思ったからです。
(アッーとかウホッとか百合とかですね)


どれだけ言い訳を並べても
差別に乗っかっている表現であることに
変わりはないので
そこから目をそらさないようにしたいと思います。

言い訳2

途中で飽きました。

わたしたちは、より孤立した者を見抜くのがとても得意だ - 「そんな格好で歩いてなかったら被害を受けずにすんだのに」の自己同一化幻想に見える「正義」

性被害についての記述になります。
被害者に対する否定的な言説も引用しております。ご注意ください

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